湾岸の夕日
 東京湾や多摩川の水が最近澄んできた。冬は一般に澄んでくるけど、やっぱり不況のせいだろう。自然そのものには嵐とか氾濫というものが定期的にやってきて澱んだ物を一掃するという作用があるらしいけど、人間や人間の経済活動そのものもまたそういう作用があるということなのか、とか思いながら窮乏写真家の俺はフィルムをけちりながらまた東京の写真を撮ろうかと歩いている。

 寒風の あっちこっちに 染みる街

 

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